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デンマーク企業・教育研究 3日目

10/9/2016

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早朝はホテル周辺のコースを散歩・ジョギング。デンマークの日が明けるのは遅くて、7時過ぎでないと明るくなりません。暗い時間でも女性のランナーが走っていたりします。治安がいい証拠かもしれませんね。デンマークの人は機能性とデザインを両立させたアウトドア系のブランドファッションを多く見かけます。NorthFaceとかホグロフスが目立ちます。

オフィス見学

Paustian
「デンマークで家具を見るならここ」と言われている高級デザインオフィス家具のモール。
それぞれブースがあり、北欧ならではのデザイン家具を使った空間設計を提案されています。
​どれを見ても、木や緑を取り入れているのが象徴的です。

UNIONKUL
港湾にあるコンテナを利用してオフィスをデザイン。
​クリエイティブ系のスタートアップやスモールビジネスの企業が入っています。
​ちなみに、日本の某有名企業も取引の交渉に来ていたり、雑誌でも取り上げられたりもしています。
マネージャーのモラーさんにご案内していただきました。

若い人のクリエイティブ系ビジネスを支援するために、暫定的に港湾部のコンテナをデザインオフィスにしたのがスタートだそうです。

港湾部なので、風が強くて寒かったのですが、オフィス内は断熱材のみでもとても快適な温度です。
​
整理整頓されたオフィス。実は、デンマークの環境設計は、住宅、オフィス、学校などの用途別に、光(自然光がどのくらい入ってくるかとかも)、音、色、温度、湿度、スペース、空気環境(酸素濃度)、自然物、デザインなど、細部に配慮がなされている背景には、これらを守る国の法律があるからだそうです。

環境設計において、機能性だけ99%追求しても、
デザインというエッセンスが欠けていると、

「機能・品質は素晴らしいんだけど、デザインがね。。。」

顧客が買わない理由になり、せっかくの努力がイマイチ発揮できない、ということがあります。

このあたりを軽視せずにいるからこそ、デンマークの人は高付加価値の商品を生み出すことができるのかもしれませんね。

空間設計に法律の決まりがあるなんて、画一的になり過ぎないか?と思う方もいるかもしれませんが、どの職場に行っても、環境設計にばらつきがないというにも捉えることができます。

世界幸福度調査において、幸せ度にばらつきがないか、はひとつの論点です。

つまり、一部のめちゃめちゃハッピーな人と、その反対の不幸な人で過剰な格差のある社会は、幸福度が高い社会といえないということです。

デンマークが幸福度ナンバー1たる所以に、環境設計においても社会で一定の基準を定めているからというのもあるのではないでしょうか。



BODUM®
ボダム社は、キッチン雑貨などで世界的な展開をされているファミリー企業です。

オフィスを一通り見学の後、働く人を取り巻く制度、給与や福利厚生などの制度、教育、キャリアなどについて、ダニーマネージャーにいろいろとお話を聞きました。

16歳くらいから2年間ほどインターンの学生さんに働いてもらう間に、実務で必要なスキルを身につけていくので、20歳くらいでみんながもうバリバリのプロフェッショナルになっているとのことです。

つまり、デンマークの学校は、職業訓練の場という感じですね。

なので、社会に入ったらすぐにプロとして活躍できるスタートラインに立てるのだそうです。

採用に関しては、必要な仕事に必要な人を割り当てるということなので、新卒一括採用という概念も存在しません。必要な人材でコストに見合えば、老若男女問わず、採るということです。

任務の遂行する能力があって、他人と協調していけるのであれば、プロフェッショナルなのです。

​ちなみに、デンマーク人は一生のうちの平均転職回数6回と聞きます。

転職が当たり前なので、転職回数が多いと履歴書が汚れるという発想はないそうです。
クビになることも、「ここでの役目が終わったのね。では、次、お役に立てるところで」
くらいの捉え方で、雇用者も被雇用者双方ともネガティブなイメージを持つことがありません。

加入する労働組合が一定の給与水準を保証し、
その上で、どこかの企業に所属するという考え方だそうです。

どこで働いても一定の過ごしやすさがあるというのは、
転職しても大幅に環境がばらつきがないことは、働く人にとって安心材料ですね。
どの職場も共通しているのが、決められた時間内に仕事をする、仕事の時間は仕事の時間、休日は休日とハッキリ認識を分けられています。働いている人が自分の裁量で休みを取るというよりも、法律で休みをちゃんと取らないといけない、という決まりがあり、それが国民全体で守られているということが理解できました。

もちろん、最初からそうだったわけではなく、生産性や労働衛生を突き詰めて考えていく中で、共通の認識になっていったし、それらを守るために必要な社会保障・福祉の制度が充実していったという感じでしょうか。

あと、働く女性が多いですね。
やはり、そもそも週37時間残業なしと、家庭と仕事を両立できる労働時間だし、例えば子供が熱を出して仕事を休まざるをえないというとき、有給とかとは別に年に5日まで休暇を取れる制度もあったりします。これはかなり働くお母さんにとって安心材料だと思います。

市場で買い物&部屋で夕食
この日はレストランではなく、市場で買い付けで部屋で食事をすることに。
市場で物の値段の相場感がわかるかな、と思っていましたが、ここは日本でいうデパ地下みたいな感じで、結構高い。ま、デンマークは基本的に日本より物価が高いと思ってもらっていいかと思います。その分価格に乗っている税負担の金額も大きいですしね。

地元で働いている人曰く、デンマーク人はびっくりするような高値で思い切った価格設定をする、とのこと。
しかしながら、これはいいことだと感じました。買う側にとってみたら値段が高くてもいいものは買う、いらなかったら買わない、と答えがはっきりします。

売る側にとったら、売るためにはどんな付加価値をつけたらいいか、知恵を絞ります。そうすると、競争は激化しますが、付加価値が低い製品は淘汰されます。

だからこそ、売る側は窮地に追い込まれ結果として、知恵を絞り本当にいいプロダクトやサービスが生もうとする風土が踏まれるということは往往にしてあるからです。
生き残った方はちゃんと粗利益を確保し、納得のいく報酬が得られ、納税や雇用、再投資といったことにちゃんと循環していくので、結果としては善循環。だからこそ、デンマークは一人当たりが生み出す付加価値GDPつまり、労働生産性=付加価値(粗利)/従業員数が高いのかもしれません。
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    著者

    WithUp社長
    村上寛和

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